イタリア・ヴェネト州で誕生したワニーは、幼い頃から創造性に優れ、通信教育の絵画コースを通じ芸術への情熱を育みました。
その後、週末にはヒッピースピリットで革を編んだり、ブレスレットやベルトを作っては友人にプレゼントしていました。
ある時、彼は自身の作品をある製造会社に見せましたが、あまりにも独創的で生産は不可能だと断られてしまいます。
「もしデザインすることができるなら、自分で作れるのでは。」彼は挫けず、妻ナディアと共に自身のデザインの実現に向けて進みだします。
フィレンツェ中心部の地下室には、イル ビゾンテの初期の工房があります。
彼のバッグを購入した人々から口コミが広がり、やがて次々に多くの人が訪れたのです。
A LOVE STORY
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イル ビゾンテは、
私が革を裁断し、
縫い合わせ、
撮影した映画の主役だ
„
イル ビゾンテは50年の間、製品を通して、そのパッション、ポリシー、オリジナリティのストーリーを伝えてきました。
これは、創業者 ワニー・ディ・フィリッポの意志とエネルギッシュな決意を証明するストーリー。
彼の夢は世界中に愛され、イタリア製の上質なレザーブランドの一つとして今日まで成長させることができました。
「私の中の明確なアイデアや、デザインへの情熱がかたちになったのだ。」と彼は語ります。
「確かなのは、仕事が情熱に変わったのではなく、情熱がライフワークになったのだ。」
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私はデザインし、
自分で作ることができる
„
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楽しむために
仕事をすることが大切。
そして、常に想像力を働かせて。
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彼がいつも自分のトーテムだと感じている存在。
力強さと謙虚さ、勇気と活力の象徴であるバイソンに敬意を表し「ビゾンテ」に。
創業時のロゴデザインは、穏やかな姿をしたバイソンでしたが、1980年にはデザインを一新。星を加え、今日のブランドを特徴づけるものへと発展しました。
彼は情熱的にものづくりに身を投じ、1972年には、ピッティ・イマジネ・ドンナに参加し大成功を収めます。
この数年間はクリエイティブでエキサイティングな活気に満ちて溢れて、変形自在なキャンディバッグ(1973年)、マレンマナ(1974年)、ヴァガボンダ(1976年)など、時代を超えてイル ビゾンテのアイコンとなるバッグをデザインします。
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私は世界の果てまで
自分を追い込み、
そして限界を超えて、
自分の手で働き、
自分の考えを信じていた。
まるでオリーブでできた
ダウジングを持ち、
水脈を感じる当てる人のように
„
創業当時から世界中からファンが訪れていましたが、ニューヨークのバーニーズニューヨーク、ブルーミングデールズ、ベンデル、メイシーズなどの名だたるセレクトショップに登場するようになったのは、80年代初め頃。
1984年、パリとミラノに初の路面店をオープン。
1985年には、当時パリオネ通りにあったオフィスが拡大し、フィレンツェの革工業地区の中心に位置するポンタッシエーベに工場が設立されます。
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私たちのスタイルは、
個性を愛する人たちに
支持されていることを知った
„
1999年、京都に第1号店をオープン。日本での大冒険が始まります。
一方、フィレンツェでは、イルビゾンテの30kmに及ぶ生産チェーンが展開されました。
最高の職人やサプライヤーと長い時間をかけて築き上げた強固な関係によって、イル ビゾンテの卓越したサプライチェーンは、トスカーナ地方の中心部に根付き、何千年にも渡って最高の革と生地を生産し続けています。
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私は手を使わずして発明は
成り立たないと信じている
„
2001年、ポンタッシエーベの生産工場が拡張され、現在のリスボナ通りに移転します。
2003年、イル ビゾンテは創業の地であるこの地域に敬意を表して、サン・カッシャーノ・アッズーラ・バレーボール女子チーム(現イル・ビゾンテ・アッズーラ・バレー)の支援を始めます。
チームは2012年からセリエAに参戦しています。
2008年には、ローマのコロナリ通りにイタリア2号店をオープン。
同年、イル ビゾンテとフィレンツェで最も権威のある近現代美術の展示会場であるストロッツィ宮殿とのコラボレーション・プロジェクトが開始。
展覧会のために、ファミリーキットバッグを制作するなど、アートの世界の冒険は2017年以降も続いています。
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イル ビゾンテのクリエーションは、
光によって緑青が生じ、
時間の経過と共に
その人それぞれの
ミニマリストの形を成す。
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2012年から2018年は、極東でのプレゼンスを強化。ソウルの路面店オープンに続き、ジャカルタや香港へとイタリアンメイドの情熱が広がります。
2019年には、ニューヨークのブリーカーストリート沿いに路面店をオープン。
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雨が降ればどちらも濡れ、
晴れればどちらも日にあたり、
あなたが日焼けすれば、
バックも日に焼けます。
あなたのイル ビゾンテは
あなたの一部になるのです。
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本物志向のファンに愛され続け、2020年、イル ビゾンテは創立50周年を迎えました。
熟練の職人がハンドメイドで作り上げたバックやアクセサリーは、使うほどに深い味わいが生まれ、柔らかく手に馴染み、世界に唯一の存在へと変化していきます。
これからもイル ビゾンテと共に。自分の人生を語る、自分だけのモノを。